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院長のひとり言~瑞気満梅花~

2018年1月8日|カテゴリー「院長のひとり言
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新年明けましておめでとうございます。

14日から今年の診療を開始しましたが、早速、インフルエンザの患者さんがたくさん来院されました。今年は、インフルエンザワクチンの不足も影響してか、例年より流行が早く、しかもA型、B型が同時に流行しています。感染にはくれぐれも気をつけてください。年末にはやっとワクチンも充足してきましたので、まだ接種しておられない方は、今からでも接種をお勧めします。

さて、当院では毎年、待合室に「瑞気満梅花」という書を掲げて新年を迎えることにしています。この書は、数年前に私が患者さんからいただいたものです。その患者さんは書道の先生をしておられ、パーキンソン病のために当院に通院をしておられました。ある時、「先生にぴったりの言葉を見つけたのでそれを書いてみました。病気のために以前のようには書けませんでしたが、よろしかったらもらってください。」と言って、綺麗に表装をした書を桐箱にいれて渡してくださいました。パーキンソン病は手が震え、スムースに動かなくなる病気で、字を書くことがとても難しくなる神経難病です。それにも関わらず私のために挑戦をして堂々と書いてくださった、その気持ちがとても嬉しく、有り難く感動しました。「瑞気満梅花」とは、「ずいきばいかにみつ」と読み、 瑞気「めでたい気」が梅の花に満ちているという意味だそうです。新年にクリニックに飾るにはとてもふさわしい言葉なので、それ以来、毎年、新年を迎えるために飾ることにしました。その患者さんも、残念ながら昨年、天寿を全うされました。開業をして今年の5月で8周年。患者さんとのつきあいが長くなると、いつの日かこうして永遠に別れる時が来るのですが、私を頼ってくださる患者さんを最後まで看取ることも私の大事な使命だと思っています。

今年も身近で、親しみやすい「街のかかりつけ医」として、患者さんお一人お一人とより深い関わりをしていきたいと思っております。何卒よろしくお願い申し上げます。

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