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院長のひとり言~ウイルス戦争勃発、島根のXデーはいつ?~

2020年3月28日|カテゴリー「院長のひとり言
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昨年の12月に中国湖北省武漢市で「原因不明のウイルス性肺炎」として最初の症例が確認されて以降、新型コロナウイルス感染症は、専門家の予想に反して中国全土から日本を含め全世界へと爆発的に広がってきています。テレビニュースでは、毎日、繰り返し最新情報報道されていますが、あたかも戦時中のような(私は経験していませんが)緊張感が日常に漂っています。


新型コロナ、武漢、春節、クルーズ船、屋形船、マスク不足、トイレットペーパー、札幌雪まつり、北海道、クラスター、ライブスタジオ、スポーツジム、イタリア、パンデミック、オーバーシュート、ロックダウン、不要不急、三つの密、非常事態宣言、首都封鎖、味覚嗅覚異常・・・。


どれをとっても、今年、2020年のまさに流行語大賞になりそうです。


さて、この厄介な感染症(疫病)が、少なくとも日本ではいつ終息するのか、感染症の専門家でも予想は難しいことですが、理論的(科学的)には、3つのパターンが考えられます。


①日本人の6070%程度が感染し、集団免疫を獲得する。

②ワクチンが作製され、未感染者に接種し感染予防ができる。

③新型コロナウイルスに対する特効薬ができ、重症化を防ぐことができる。


①が最も確実に終息する状態ですが、感染者数が急速に増えすぎるとイタリアのように医療崩壊をして、高齢者を中心に多くの死亡者を出してしまいます。

②、③は安全性を考えると実際の患者さんに使用するためには臨床試験が必要であり、常識的には1年以上はかかると考えられます。結論を言うと、この感染症も必ずいつかは終息しますが、長期戦になることは避けられそうもないのです。ですから、これから先も高齢者や病気をすでに持っているウイルス弱者からの死者を減らし、必要な医療体制を守るために、咳エチケット(マスク)と手指衛生、こまめな掃除と換気をして人混みをできるだけ避ける、という誰にでもできる感染予防法を、個人個人がまじめに継続していくことが大切なのです。


ところで、島根県で感染者が報告される日はいつでしょう、予測はできませんが、これも残念ながら、理論的考えると時間の問題で避けることはできません。慌てることなく、その日を迎えましょう。


※写真は、新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真。球状の粒子の表面にとげのようなスパイクたんぱく質がある(日本の国立感染症研究所提供)

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