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院長のひとり言~フレイル健診のすすめ~

2020年9月12日|カテゴリー「院長のひとり言
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今年の8月から、当院でも新型コロナ感染対策に配慮して、新たな形での特定健診、後期高齢者健診が始まりました。受診者の方々にご理解とご協力をいただき、今のところ問題なく健診が実施できております。

 

さて、今年の健診では、新型コロナ対策だけでなく、もうひとつ大きな変更があります。

 

昨年までの健診ではメタボリックシンドローム対策に着目した「標準的な質問票」が全ての年齢で使われてきましたが、今年の後期高齢者健診では、「高齢による衰弱」(フレイル)など後期高齢者(75歳以上)の特性を踏まえた「後期高齢者の質問票」に代わりました。

フレイルとは、英語の「Fraility(虚弱)」から造った和製英語で、加齢によって身体と心の活力が低下した状態のことです。
具体的には、筋肉の減少・肺活量の低下といった「身体的な衰え」、記憶力の低下・気分的なうつといった「精神・心理的な衰え」、社会的な孤立・経済力の不足・引きこもりといった「社会的な衰え」が挙げられます。これらはそれぞれ、「身体的フレイル」「精神・心理的フレイル」「社会的フレイル」と呼ばれます。そして、この3種類のフレイルは互いに影響し合って、機能低下がさらに悪化していきます。


例えば、加齢によって食欲が低下することで低栄養状態になり、筋量が減少するとします(身体的フレイル)。すると、筋力・体力に加えて歩行能力が低下するため、外出する気力がなくなり(精神・心理的フレイル)、その結果、引きこもりになってしまう(社会的フレイル)というような関係です。

 

上の図のように、フレイルは健康状態と要介護状態の中間に位置し、多くの場合、フレイルを経て要介護状態になりますが、適切な方法で支援をすれば生活機能の維持・向上が期待できる状態でもあるため、近年、特に注目されるようになりました。

 

これまで、メタボは自分には関係ないと健診を受けてこられなかった75歳以上の方も、今年からは後期高齢者健診を受けて、自分自身のフレイル度を年に1回は評価してみてはどうでしょうか。

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